旅 で 出 逢 っ た  風 景
Portugal     BASQUE     FRANCE     ITALIA     JAPAN     TOP

Entries

質問コーナー [コード⓶におけるテンション13thはアボイドノート?]

Art Studio まほろば さんよりご質問頂きました。

< IIm7におけるテンション13thについて >

増刷おめでとうございます。僕が良いと思った本がたくさん売れているのは嬉しいことですね! 

こんなところで質問させていただいて良いのかわかりませんが、前からどうしても解けない疑問が一つありましたので、思い切ってお聞きしてみようと思います。 

それはIIm7における13th(ハ長調ではDm7におけるB音)の扱いのことです。コード作曲法のp.19ではB音を13thのテンションとして使うことができると書かれていますが、本によってはDm7では9th, 11thだけが使えると書いてあったり、B音はアボイドノートとされていることがあります(むしろその方が多いです)。 

Dm6というコードがあるので、これは響きとしては汚くないので当然ありなんですが、だったらなぜB音がアボイドノートとされるのかどうしても理解できないのです。 

13thというテンションはドミナント7thの中だけで使えるのでIIm7に対する13thはあり得ないとか、6thと7thを同時に鳴らしてはダメとか、転回させるとBm7(♭5)と構成音がほぼ同じになるとか、自分的にはいろいろ理由を考えているのですが、今ひとつ腑に落ちません。 

どうして本によって違いがあるのか、またB音は本当にアボイドとして扱わなければならないのか? そのことを理論的にすっきりさせたいのです。テンションやアボイドノートはどういう基準で判断すればよいのでしょうか? もし可能であれば明快なご説明をお願いしたいと思っております。

まほろばさん、ご質問ありがとうございます。

Dm7で13th[シ]の音は、多くの書籍ではアボイドノートとして扱われております。IIm7はコード⓶ですから、次にコード⓹へ進んで所謂ツーファイブを形成します。ツーファイブを行う前提から考えると、コード⓶Dm7で13th[シ]を鳴らしてしまうことは、次のコード⓹の第三音[シ]を先んじて鳴らしてしまうことになります。これはサウンド的にコード⓶でコード⓹の響きに近い状態になってしまう、つまり「ネタバレ」をしてしまっているような状態ですから、サウンド的には良くありませんね。

<転回させるとBm7(♭5)と構成音がほぼ同じ>

↑という着眼点は上記の理由と同じく、Dm6はG9の根音省略形つまりBm7(♭5)と構成音が
同一となりますので、ツーファイブの効果としては弱くなってしまいます。

ツーファイブでは、Dm7の第七音[ド]からG7の第三音[シ]へ進んで、トニックで主音[ド]に収まることが気持ち良いわけですから、Dm6→G7よりもDm7→G7の方が、聴いていて自然に感じられると思います。このような理由で、Dm7で13thはNGということに理論的にはなっているのだと思います。しかしながら、コード⓶において実際にコードハーモニーとして13thが使えないかと言うと、どちらかというと「使える」ので、当方はアボイド扱いにすることをしておりません。それは同じサブドミナントであるコード⓸FM7が7音全て使えることに基づいて、そのような判断をしております。
「サブドミナントは、調性の7音を自由に使える」と覚えた方が合理的であり、
実際に奇麗に響いて使えますので、そのような判断に至っております。

実例としましては、以下の曲があります。ホ長調のコード⓶F#m9から始まる曲ですが、メロディが13th[レ#]をしっかり奏でています。このように全然問題なく使える場合がありますので、アボイド扱いにするのはもったいないと感じています。いかがでしょうか?



また、アボイドノートなどの定義は、ご自分の思う通りでよろしいと思います。誰かが言ったことが正解、ではなく、自分で納得したことが正解、で良いと思うのです。「僕はコード⓶で13thは汚く感じるから絶対に使わない」という姿勢でも全然構わないわけですから、ご自分の判断を尊重してよろしいかと思います。
スポンサーサイト
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
http://sonicmovement.blog32.fc2.com/tb.php/805-17921b97

0件のトラックバック

2件のコメント

[C2033] ご回答ありがとうございます!

大変明快なご説明ありがとうございました!

なるほど、ツーファイブの中で使うと「コードの解決音を先に鳴らしてはいけない」というセオリーに触れるからダメだったんですね。そこまで考えが至りませんでしたが、非常に納得いたしました。

逆に言うとツーファイブで使わなければ良いわけですよね。アボイドノートは自分の思う通りで良いということですが、個人的にはDmのコードでシの音を鳴らすのは緊張感のある響きで美しいと思っていますので、気にせず使おうと思います。

わかっているようでもわかってないことってたくさんあるものですよね・・。これで確実に一つ賢くなりました。本当にありがとうございます!
  • 2015-07-21
  • Art Studio まほろば
  • URL
  • 編集

[C2034] ===Art Studio まほろばさんへ===

「コードの解決音を先に鳴らしてはいけない」
↑おそらく、そうであろうと思います。
コードワークの流れで感じてみると、
Dm6→G7よりはDm7→G7の方が自然な流れに
感じられますよね。

じつは当方の意見も自己流ですので、
皆さんもご自身で自己流の解釈をして頂いて
構いません。その解釈によって、
個人個人のサウンドが生み出されるわけですから。

Bm7(♭5)で♭13(ソ)はテンションというのが
一般的ですが、当方はコレをアボイドノート(△)に
定義しております。△マークは注意して使うべき音であり
Em7での♭13th(ド)、Bm7(♭5)での♭13th(ソ)
そして、Am7での♭13th(ファ)が挙げられます。

よく見ると♭13が問題となっているのが分かり、
♭13thを活かすとしたら、コードの第五音を省くのは
聴くだけ作曲入門でご説明しているとおりです。

Dm7での13th(シ)はこれらよりアボイド感が弱いので、
テンションと捉えて使うことができるのは、
上記、当方のデモソングで実証済みです。
またご質問ございましたら、ぜひ是非!
お待ちしております。




コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

プロフィール

[  Hiroshi  Fujimaki  ]

Author:[ Hiroshi Fujimaki ]
藤巻メソッドの藤巻浩です。
作品集はこちら

聴くだけ作曲入門

   拙著に関するご質問はHP
    SONIC MOVEMENT
 「CONTACT」メルアドをClick!

Twitter

ブログ内検索